いろんな子どもがいること、そのお母さんの苦労もわかる、その瞬間。
とあるママさんの発言「なかなか、前をどかない子がいて・・・」
とあるママ同士の集まりでのこと。
夏祭りのヨーヨーのお店についての話題になりました。
保護者が出店するお店の話です。
あるママさん:
「ヨーヨーのお店をやってたとき、どうしても、ヨーヨーの前をずっとどかない子がいたの。
買うわけでもなく、ウロチョロウロチョロと。
お店に買いに来る子と混じってしまうから、困ってしまって。」
今の私なら、わかる。
もしかしたら、その子は、発達障害系の子だったんじゃないかと。
そのお店に執着していて、とにかく、ずっとヨーヨーを見ていたかったんじゃないかと。
「お母さんはどうしているのかな、と・・・」
さらに、言葉が続きます。
あるママさん:
「とにかく、この子のお母さん、ちょっとどうしてるのかなと思ったの」
今の私なら、わかる。
この子のお母さんの苦労が。
どこかでいつもお詫びを入れたり、どこかでいつも行動をチェックしていたり。
「もう行くよ~」と声掛けしても、執着していて、なかなか切り替えができなかったり。
子育てに疲れ切ってしまい、だんだん「迷惑してるかもの意識レベル」が下がってきて、「もう、この程度ならいいや」とも思ったり。
兄弟がいるとなおさら。「迷惑してるかもレベル」が、だんだん麻痺してきてくる。
お店の前でずっと美しいヨーヨーを見ているのも、「もういいや、見させてあげよう」レベルなのも、本当にわかる。
それに、ヨーヨーは、カラフルだもの。
子どもが、カラフルなヨーヨーをずっと見ていたい気持ちもわかる。
そして、それを放っておいてるお母さんの気持ちもわかる。
今の私なら、「ずっと見てていいよ」と邪魔にならないところでずっと見せてた・・・と思う
ヨーヨーは、いっぱいあると、色とりどりでとっても美しい。
水に浮かんでいるとなおさら。いろんな配色の組み合わせが水にのってゆらゆら動くのも、おもしろい。
こうした、美しいものに魅せられるのは、子どもならではの、純粋な気持ちじゃないだろうか。
彼の目には、色が違った感覚で見えているのかもしれない。画家タイプの。
そして、今、この瞬間、豊かな色彩感覚を培っているのかもしれないし、将来、その感覚がものすごくクリエイティブなところで活かされるかもしれない。
多分、私だったら、瞬時に、こう声掛けしてたと思う。
「きれいな色だよね・・・
ここでならみんなの邪魔にならないから、ここからなら、もっともっと、見ていいよ」
もちろん、発言したとあるママさんを否定するつもりじゃない。
ってか、それが普通の考え方。
他の子が、ヨーヨーを買うときに、邪魔になるかもしれないから。
みんなのために、やっていることだから、正しいと思う。いや、正しい。
でも、今の私なら。
「世の中にはいろんな子がいること」
「そして、その母の苦労」
がわかる。
その子のために、どうしてあげればいいかを考え、
他の子に迷惑がかからないよう、その場を工夫しようと思う。
子どもも、ヨーヨーといっしょで、いろとりどり。
子育てをして、自分の価値観が変わったな、としみじみ思った瞬間なのでした。